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(nagai3+117)2
「ひょとして,うどんがおいしいBar(注1)をおさがしですか?よろしかったら,御一緒しましょうか。いえ,ボクもそこでnagaiさんと待ち合わせをしているんですよ。今年の4月から山ごもりをはじめたnagaiさんは,たまに下山してきては,この先の,なんともめだたない所にあるBarで,なんともくだらない話をするんです。さぁ,着きました。ボクが扉をお開けしますよ。」
「いらっしゃいまへ。」
「あ,マスター,いつもの。」
「かしこまりました。」
ACT 5.0 (dependence)2
「あれ,nagaiさん…。先に来てたんですか。」
「あー,先にやってるよ…。マスター,シンガポールスリング(注2),ボンベイサファイヤで。」
「今日はずいぶんと元気がないですね…。いつも無意味にテンション高いのに…。」
「そーぉ,確かにちょっと体調,悪いかも…,コホ,コホ。」
「ホントに具合悪そうですね…。117も入院中(注3)らしいですし,病院にいったらどうです。」
「うぐっ…,あまり,ふれられたくないことを…。」
「あれ,みなさん,おそろいですね。どうもごぶさたしてます。」
「あっ,これは,これはマツザカさん(注4)。おひさしぶりです。」
「うぐぐっ…,マスター,アースクェイク,てんこ盛りで…。」
「あら,nagaiさん。今日はどうしたんです。ずいぶんとお飲みのようですけど…。」
「ちょと,117が絶対安静の面会謝絶なもんで…。nagaiさん,さっきからこの調子なんですよ…。ほんとに体こわしちゃいますよ!」
「うぐぐぐぐっ…。こわれた,こわれたって言わないでほしいのねん。あっ,でもなんだか気持ち良くなってきちゃった。マスター。ボイラーメーカー(注5)!!大急ぎでねっ。」
「これはちょっと重症ですね。アルコール依存症になるかもしれないわ。」
「えっ!そんな,まさか!考え過ぎですよー。」
「そうでもないのよ。依存症というのはケッコウ,条件がそろうと簡単になっちゃうものなんです。近所でも理想の家庭と評判だった主婦が,簡単にかかることもあるんですよ。ある主婦の例だと,夫に対して不満を感じていたことから, その結果買い物でストレスを発散するようになり,買う行為事体に高揚感を得て,店を出ると「また買ってしまった」と極度に 落ち込むようになったんです。自分の行動がおかしいことは理解していたが,彼女は買い物をやめることはできない。これは一種の依存症なんですよ。」
「へー,依存症ですか…。」
「そう,依存症というのはね,依存関係がある一つのものに偏る禁断症状で,生活に支障をきたすこともあるんです。 依存症には,ギャンブル・健康・アルコール・タバコ・カフェイン・ゲーム・盗み等様々な種類があって,最近急増しているらしいんですよ。」
「そういえば,Katsuseさんはパチンコをやめるにやめれないってよくいってますね…。」
「 依存症の人たちはやめたいと思っても我慢できずにその行為を行ってしまうんです。依存症患者の脳を調べると,ある共通の物質が 関係していて,それはドーパミン(日常生活で気持ちいいと感じた時に脳内で分泌される神経伝達物質)なんですって。」
「なんだか,脳とこころ(注6)みたいな話になってきましたね。」
「それでね,麻薬に溺れる人は依存症と同じで,ドーパミンの虜になっているんですよ。コカインとドーパミンの化学構造は非常によく似ていて,ドーパミンを回収する はずのドーパミントランスポーターに誤ってコカイン等の薬物が取り込まれると,ドーパミンがあふれ快感のスイッチを押し続けてしまう。 そのため,麻薬中毒患者は異常な快感を得てしまい,依存症患者も同様の症状が続いてしまうんです。そして,依存症患者の脳内ではバイオバランス(生物が体内の環境を安全な一定範囲に保とうとする働き)が正常に機能しなくなって,興奮を抑える物質のセロトニン の量が少なくなっているんです。」
「うーん,難しくってよくわかりません。でも要約すると…,nagaiさんの場合,117に乗れなくて慢性的にストレス状態→ストレス蓄積→セロトニン不足→ ドーパミンの過剰快感→アルコール依存症。そうなる可能性があるってことですか…。」
「そう!だからホラ!もう飲むのやめさせなきゃ。」
「でも,nagaiさん,依存症は手遅れかもしれませんよ …。」
「えっ…!」
「だってホラ!117依存症ですから…。」
「あのー,今回わたくし,ほとんどしゃべってないんですが,もうオチっすか!」
つづく、のか?
よい子の解説コーナー 注1 うどんがおいしいBar
もちろん、豚のなんこつも最高。あと、焼きおにぎりのてーる茶漬けもね。
注2 シンガポールスリング
これを飲むと、たまに目が痛くなるときがあります。そんなときは、おもむろにグラスの中の棒を抜いてください。痛みが止まります。
注3入院中
早朝、出勤途中にちゃがまったやつですね。ヘッドまで降ろしたけど、退院しました。
注4 マツザカさん
やっぱりあのマドンナのお仕事は画廊じゃなくて、しんちゃんのとなりの組のマツザカ先生だよな。
注5 ボイラーメーカー
リバーランズスルーイットだね。ビールにショットグラスのウィスキーをほうりこむやつ。正しい飲み方は、一気に飲み干し、歯でショットグラスを受け止めて、「彼女は最高さ」と微笑む。でも、そんなの頼むのはnagaiさんとK-sukeくんの兄弟だけだってよ。
注6 脳とこころ
きききりんさんと養老せんせーがやってたやつね。ニューロンバチバチ〜、は20世紀ノスタルジアか。もくじにもどる
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